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柿の歴史 〜古来より日本人と共に〜

柿イラスト

柿と日本人の歴史

古民家と柿の木

日本の秋の原風景

日本人と柿には、古来より深い結びつきがありました。
時代を越えた柿と日本人の関係に思いを馳せながら、
柿を味わってみるのもまた一興です。

柿の原産地は中国や日本など諸説ありますが、日本の気候に合っていたためか、日本で交雑が進み多くの品種が生まれています。柿と日本人の歴史を調べてみると、古来より柿と日本人には深い関係がありました。そんなエピソードを集めてみました。

化石や遺跡、最古の書物にも柿の名が! 〜古代から平安時代〜

なんと化石でも柿が見つかっているのですね。年代まではわかりませんでしたが、人類が誕生する前から日本には柿があったようです。縄文時代や弥生時代の遺跡からも柿の種が発見されていたのも驚きました。人名や地名にも使われ、奈良時代には流通していたようです。日本史で聞いたことのある書物や人名にも柿が関わっていたのですね。この時代の柿は渋柿なので、熟柿や干柿として利用されていました。渋柿と甘柿の違いはこちらをご覧ください。

当時は主に祭祀用に使われていたようですが、それ以外にも重要な役割がありました。それは冬場の糖分補給源という役割です。当時は今と違い、甘いものがほとんどない時代です。また、柿は多くのビタミンやミネラルを含む、栄養価の高い果物です。「柿が赤くなると医者が青くなる」という諺がありますが、昔の人にとって柿は貴重な食べ物であったようです。

甘柿の誕生と、世界のKAKIへ 〜鎌倉時代から江戸時代、明治時代〜

ということで、鎌倉時代に甘柿が生まれました。これは日本固有の柿であり、世界最古の完全甘柿と言われています。また、この時代の遺跡からは柿の並木が見つかっており、すでに栽培が行われていたようです。その後、江戸時代に入ると次々に品種が改良され、盛んになります。この時代に柿は世界へ羽ばたいていき、海外では高級なフルーツとして知られています。ちなみに、柿は英語で「パーシモン」ですが、パーシモンはアメリカ現生の小さな柿のことです。日本の柿は「カキ」といいましょう^^ 江戸時代末から近代に入ると、農家の庭には必ず柿の木が植えられ、まさに日本の秋の風物詩となりました。我々がイメージする日本の秋の原風景ですね。

日本の原風景、秋の柿

そして、柿は俳句の季語です。俳句といえば、思い出すのが正岡子規の句「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」です。昔はこの句の意味が分かりませんでしたが、柿は正岡子規の大好物だったそうです。正岡子規は法隆寺で柿を食べていたときに鐘の音を聞き、しみじみと秋だなぁと思ったのですね。目を閉じて想像するだけで、秋色に染まった法隆寺の景色が見えてきそうです。

柿の王様、富有柿の誕生!! 〜近代から現代〜

皆さん、国の果物(国果といいます)ってご存知ですか? 国旗は日の丸、国花は桜ですね。そして国果は…、なんと柿なのです! ただ、国旗、国歌以外は法律で決まったわけではなく、国果は昭和時代の日本料理人、辻嘉一さんの発言から広まったらしいですが、私も調べてびっくりしました。日本には約1000種類の柿があるそうです。有名なのが富有、次郎ですね。他にも平核無、刀根、西村、松本、甲州百目、新しい品種では大秋、早秋などがあります。そんな中、富有柿は圧倒的な知名度と抜群の美味しさから「柿の王様」と言われています。

富有柿の原木

その富有柿は岐阜県瑞穂市(旧本巣郡巣南町)が発祥の地です。1857年に栽培された木が起源で1898年に命名され今日に至ります。現在も原木が残されており(一度倒れて枯れたが、そこから再び芽吹いたもの)、記念碑が建っています。この写真はH25年10月に撮影したのもです。

当農園のある本巣市は瑞穂市の隣町ですが、記念碑は市の境目にあります。当農園から記念碑まではわずか5キロ、車で10分ほどです。岐阜県は柿栽培の盛んな地域ですが、特に本巣市の旧糸貫町(当農園のある地域)は盛んで、糸貫ブランドの柿は首都圏の大手デパートなどでも売られていました。秋になると柿を運ぶ軽トラが至る所で見られます。また、農協などの直売所や富有柿の里センター、柿畑での直売など、各所で柿が売られています。この時期は県内外からのお買い物客でたいへんな賑わいとなります(近い地域にお住まいの方は、ぜひお越しください)。


このように、柿は日本の歴史や伝統文化と共に、日本人に愛されてきました。私たちもその一翼を担うものとして、しっかりとした柿を生産し、柿がこれからも愛され続けるように精進していく所存です。また、料理や使用方法などを通して、柿を利用した新しい文化創造にも貢献したいと思っています。

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後藤柿農園

でらうま柿農園 富有柿.comを運営する後藤柿農園は、富有柿発祥の地からほど近い岐阜県本巣市(旧糸貫町)にあります。全国的にも有名な富有柿のブランド産地で、当農園はかれこれ80年ほど柿を栽培しています。

柿作りに「最高」はありません。お客様の喜ぶ顔を糧に、常に「より美味しい」、「より安全」な柿を作ろうと挑戦し続けています。

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